2025/09/30
“存在するだけでいい”を実感する時間
〜がんばらない自分をまるごと受けとめる〜
*はじめに
「もっと頑張らなくては」
「結果を出さないと価値がない」
そんな言葉を、自分に言い聞かせていませんか。
社会では“役に立つこと”や“成果を出すこと”が評価されます。
けれど私たちの価値は、本当は存在そのものにあります。
今日ここにいる――その事実だけで、あなたにはかけがえのない意味がある。
この感覚を静かに味わう時間は、心の緊張をほどき、自分を大切にする第一歩になります。
* “存在するだけでいい”サインを必要としているとき
何をしても「まだ足りない」と感じてしまう
誰かに認めてもらわないと安心できない
休んでいるときに罪悪感が湧く
小さな失敗で自己嫌悪が続く
人と比べて落ち込むことが増えている
これらは、「成果=価値」という思い込みで心が疲れているサイン。
自分の存在そのものを認める時間を持つことで、心のバランスを取り戻せます。
* “存在するだけでいい”を実感するためのステップ
静かな環境をつくる
理由:周囲の刺激が少ないほど、五感が穏やかになり「いまここ」に意識を向けやすくなります。
具体策:スマホを別室に置き、照明を少し落として座ります。外の自然の音や自分の呼吸を感じてみましょう。
ただ呼吸に意識を向ける
理由:呼吸は“生きている証”そのもの。吸って吐くだけで「私は今ここにいる」という事実を実感できます。
具体策:4秒かけて吸い、6秒かけて吐く。1分でも構いません。
自分の体に「ありがとう」と心で伝える
理由:体は休まず動き続けています。心で感謝を送ることで、自己否定が和らぎ、自己肯定感がじんわり育ちます。
具体策:「心臓さん、今日も動いてくれてありがとう」と一部位ずつ心の中で声をかけます。
“何もしない”時間を予定に入れる
理由:カレンダーに“予定”として書くと、怠けではなく“必要な時間”として脳が認識し、罪悪感が減ります。
具体策:「存在タイム」と名前をつけ、週に1回15分でもOK。
自然と触れ合う
理由:自然は成果を求めず、ただ存在しています。その姿を見ることで「そのままでいい」というメッセージを受け取れます。
具体策:公園を歩く、木に触れる、空を見上げるなど、特別な道具は不要です。
*実践のコツ(理由を添えて)
小さく・短くから始める
1分の呼吸、5分の散歩から。
理由:脳は“できた”経験を積み重ねることで安心し、習慣化しやすくなります。
成果を測らない
「どのくらいリラックスできたか」を評価しない。
理由:評価はまた“成果”に変わり、自己肯定を妨げます。
体の感覚に注目する
足の裏の温度、空気の流れ、心臓の鼓動。
理由:体感覚は思考より早く“今ここ”を教えてくれます。
言葉をやさしく選ぶ
「〜しなければ」ではなく「〜してみよう」。
理由:柔らかな言葉は自律神経を落ち着かせ、心を開きやすくします。
一人で難しければ誰かに共有する
信頼できる友人や専門家に「存在するだけでいい時間を試してみた」と話す。
理由:他者に伝えることで体験が肯定され、継続の力になります。
*よくあるQ&A
Q1. 何もしないと“時間を無駄にしている”気がします。
A. 何もしないこと自体が心と体の回復です。
理由:休息中に脳は記憶を整理し、自律神経を整えています。目に見える成果はなくても、心身は着実に回復しています。
Q2. じっとしていると逆に不安になります。
A. はじめは短時間でOK。1分間の呼吸だけでも効果があります。
理由:静けさに慣れていない脳は最初“危険では?”と感じますが、繰り返すことで安全だと学習します。
Q3. 忙しくて時間が取れません。
A. 移動中や入浴中など、日常の隙間時間で十分です。
理由:深呼吸1回でも副交感神経が働き、緊張をほぐします。長さより“気づく回数”が大切です。
Q4. 周囲から「怠けている」と思われそうです。
A. これは自分を守るためのケアであり、むしろ健やかに生きる力を高めます。
理由:適切な休息を取る人ほど集中力や創造性が高まり、結果的に仕事や人間関係にも良い影響が出ます。
Q5. 自分の存在を認める感覚がなかなかつかめません。
A. まずは“体が動いている”という事実を意識するだけで十分です。
理由:存在の実感は感覚から育ちます。思考で理解しようとせず、呼吸や鼓動を感じることから始めましょう。
*最後に
あなたは、何かを成し遂げなくても、
誰かに認められなくても、
ただ存在しているだけで尊い。
静かな場所で呼吸を感じる、自然に触れる、
その一つひとつが「私はここにいる」という確かな証です。
もし「がんばらない自分を受け入れるのが難しい」と感じたら、
Amazing Graceでは安心して話せる時間と場所をご用意しています。
“存在するだけでいい”という感覚を、一緒に見つけていきましょう。