「本当は何がしたいんだろう?」 欲求や感性が見えなくなる心の深い理由

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「本当は何がしたいんだろう?」
欲求や感性が見えなくなる心の深い理由

人生のどこかで、
「やりたいことがわからない」
「自分の気持ちが見えない」
「何を感じているのかすら曖昧」
と感じたことはありませんか?

これは珍しいことではなく、むしろとても多くの人が経験します。
現代の私たちは、社会の中で“役割”を演じる時間が長くなりすぎて、
生き物としての自然な感性が奥にしまい込まれてしまうからです。

人は本来、豊かな感性と欲求を持つ“生き物”

本来の人間は、自然の中で暮らす動物のように、
自分の欲求に敏感で、
心の動きに正直で、
感情や直感に導かれて生きる存在です。

・お腹が空けば食べ
・疲れれば休み
・怖ければ避け
・好きなものに惹かれ
・嫌いなものから離れる

これらは本来の「生き物としての欲求」であり、
自然で健全な心の働きです。

しかし私たちが社会の中で生きるにつれ、
こうした本当の欲求が少しずつ“後回し”になっていきます。

どうして本来の欲求や感性が失われていくのか?

その背景には、幼いころからの環境や経験が影響しています。

  • 気持ちより「正しさ」を求められ続けた
  • 本音を話すと否定された経験がある
  • 周りに合わせるほうが安全だった
  • 我慢することで褒められた
  • 忙しすぎて心に余白がなかった
  • 疲れすぎて感性が働かなくなった

こうして「本心より社会の要求に反応する」生き方が続くと、
身体は少しずつ、自分の欲求を感じる力を弱めていきます。

結果として、
「何が好きかわからない」「気持ちが動かない」という状態に陥ってしまうのです。

欲求や感性が失われると起こる症状

本来の欲求を押し込め続けると、
心身には次のようなサインが出てきます。

  • やりたいことが何も思いつかない
  • 気持ちが無になりやすい
  • 感情が鈍い・涙が出ない
  • 不安が増える
  • うつのような落ち込み
  • 眠れない・眠りが浅い
  • 疲れが取れず、朝がつらい
  • 自律神経の乱れによる身体不調

欲求の断絶は、心が弱っているサインでもあります。
それはあなたが“壊れてしまった”のではなく、
ずっと無理を続けてきた証拠 なのです。

今日の問い:
もし自由に選べるなら、何をしたいと感じるだろう?

この問いは「やりたいことを見つける」ためのものではありません。
あなたの内側に眠っている欲求に
“そっと光を当てる” ための問いです。

・何が心地よい?
・何をしたらホッとする?
・何に惹かれる?
・何を避けたい?

この小さな問いかけは、
閉じてしまった感性を優しく揺り戻す鍵になります。


よくあるこころのQ&A ― 欲求の断絶で苦しむ心へ

Q1:何をしたいのかわからず、空っぽな気がします。

空っぽなのではなく、心が疲れ切っているのです。
疲れた心は「感じる」ことより「守る」ことを優先し、
感性を一時的に凍らせます。

その凍りつきは、あなたを守ってきた力でもあります。
責めずに、少しずつ温めていけば大丈夫です。

Q2:好きだったものが急に楽しめなくなりました。

それは“あなたが変わった”のではなく、
「心が回復にエネルギーを使っている」ためです。

不安・うつ状態・慢性疲労・不眠などが続くと、
心は「楽しむ余力」を失ってしまいます。
まずは休息が必要なサインです。

Q3:本音がわからないのはおかしいですか?

おかしくありません。
むしろ、多くの優しい人・HSP気質の人が経験することです。

本音は“感じる安全”が戻ると自然に浮かび上がってきます。
無理に探そうとしなくて大丈夫です。

Q4:創造性が失われた気がして不安です。

創造性は能力ではなく、
「心の余白」と「安心」から生まれるものです。

焦りは創造性を閉じます。
あなたを責める必要はありません。
ゆっくり回復すれば、創造性は必ず戻ってきます。

Q5:欲求がわからないままでも、生きていけますか?

生きていけますが、
「生きやすさ」は少し失われます。

欲求を知ることは、
あなたの人生の“ナビゲーション”を取り戻すこと。
なくしたまま生きる必要はありません。
ゆっくり取り戻すことができます。


カウンセリングで「本来のあなた」へ戻るプロセス

Amazing Grace のカウンセリングでは、
欲求・感性・創造性が見えづらくなっている方と
ゆっくり対話をしながら、
心の奥に眠っている“本来のあなた”を取り戻すお手伝いをしています。

・無理に答えを探す必要はありません
・言葉にならなくても大丈夫
・沈黙も、大切な感性のサインです

あなたの心が安全を感じるとき、
人は自然と欲求を取り戻します。
そのプロセスに寄り添うことが、カウンセリングの大切な役割です。


最後に ― 欲求や感性が見えなくなるのは、あなたのせいではありません

もし今、
不安・無気力・うつのような落ち込み、
眠れない、感情が動かない、
何をしたいのか分からない――
こんな状態が続いているなら、それは
「心が限界まで頑張ってきた」
という深いサインです。

あなたは壊れていません。
ただ、心が少し疲れすぎているだけなのです。

欲求や感性は、
心が安心できる場所に触れたとき、
必ずゆっくりと戻ってきます。

Amazing Grace は、
あなたが“本当の自分”に戻るその過程に
静かに寄り添い続けます。

どうかひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
あなたの心が再び、自然に、美しく動き始めるよう
そっとお手伝いさせてください。