「正解」を探す思考が、自分の感覚を上書きしている ーもし人生に“正解・不正解”という概念がなかったとしたら?

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「正解」を探す思考が、自分の感覚を上書きしている
――もし人生に“正解・不正解”という概念がなかったとしたら、私は今、何を大切にして生きたいだろうか?

何かを選ぶとき、
私たちは無意識のうちに、
「正しいだろうか」「間違っていないだろうか」
と、自分に問いかけています。その問いは、私たちを守ってくれることもあります。
失敗を避け、責められないようにし、
安心できる場所にとどまらせてくれる。けれど、ふと立ち止まったとき、
こんな感覚が浮かぶことはないでしょうか。


正解を選び続けてきたはずなのに、
どこか、自分の人生を生きている実感が薄い。

もし今、
人生に「正解・不正解」という概念がなかったとしたら——。

あなたは、何を大切にして生きたいでしょうか。


1.「正解」がある世界で、私たちは安心してきた

正解があるという考え方は、
私たちに多くの安心を与えてきました。

学校には答えがあり、
仕事には評価基準があり、
社会には「こうすべき」という道筋がある。

それに沿っていれば、
大きく間違うことはない。

特に、真面目で、誠実で、
周囲に配慮できる人ほど、
「正解を外さないこと」は、
生きやすさそのものでした。

だからあなたが、
正解を探す思考を身につけてきたのは、
とても自然なことなのです。


2.正解がないと、不安になる理由

では、なぜ「正解がない」と想像すると、
少し不安になるのでしょうか。

それは、正解が
「自分は間違っていない」という証明に
なってくれていたからです。

正解を選んでいれば、
誰かに責められにくい。
自分を責めなくてすむ。

だから、正解がなくなると、
自分の感覚だけが、選択の根拠になります。

それは自由であると同時に、
とても心細い状態でもあります。


3.もし「正解・不正解」がなかったとしたら

ここで、少し想像してみてください。

あなたの人生には、
「正解」も「不正解」も存在しない。

比べられることも、
評価されることも、
順位をつけられることもない。

そんな世界で、
あなたは、どんな基準で生きるでしょうか。

頑張ることを、
今と同じように選ぶでしょうか。
それとも、少し力を抜くでしょうか。

その問いの中に、
あなたの感覚が、静かに息をしています。


4.「大切にしたいもの」は、派手ではない

正解がない世界で、
大切にしたいものは、
案外とても静かなものかもしれません。

・安心して眠れる時間
・無理をしない人間関係
・説明しなくていい居場所
・心がざわつかない選択

それらは、
評価にはなりにくく、
成果としては見えにくいものです。

けれど、
人生の質をつくるのは、
そうした目立たない大切さです。


5.正解を手放すことは、怠けることではない

正解を基準にしない生き方は、
怠けているように見えるかもしれません。

「もっと頑張れるのに」
「ちゃんとすればいいのに」

そんな声が、
自分の中から聞こえてくることもあります。

けれど、正解を手放すことは、
投げ出すことではありません。


自分の感覚を、
人生の基準に戻すという選択

それは、とても誠実な生き方です。


6.よくある心のQ&A

Q1.正解がないと、何を信じていいかわかりません。

A.
最初は誰でもそう感じます。
正解の代わりに「今の自分がどう感じているか」を、少しずつ確かめていけば大丈夫です。

Q2.感覚を基準にすると、失敗しそうで怖いです。

A.
怖さがあるのは自然です。
だからこそ、小さな選択から始めてください。

Q3.正解を気にしない生き方は、無責任ではありませんか?

A.
無責任ではありません。
むしろ、自分の人生に責任を持つということでもあります。

Q4.今さら基準を変えても遅い気がします。

A.
遅すぎることはありません。
人生は、気づいたところから深まっていきます。

Q5.本当に大切にしたいものが、まだわかりません。

A.
わからなくて大丈夫です。
「わからない」と感じていること自体が、感覚が戻り始めているサインです。


7.人生の終わりに、何を大切にしていたと言いたいか

人生の終わりに、
私たちはきっと、
「正しかったかどうか」よりも、
「何を大切にしていたか」を思い出します。

人に優しくできた時間。
自分を追い詰めなかった選択。
心が静かだった日々。

それらはすべて、
正解ではなく、
あなたの感覚から生まれた人生です。


8.カウンセリングという、基準を取り戻す場所

もし、
「何を大切にしたいのか」がわからなくなったときは、

カウンセリングという場も、
ひとつの選択肢です。

カウンセリングは、
正しい生き方を教える場所ではありません。


あなたの人生の基準を、
もう一度、あなたの手に戻す場所

言葉にならなくてもいい。
迷っていてもいい。

あなたが大切にしたいものを、
急がず、静かに見つけていく時間です。

どうか、ひとりで抱えすぎないでください。

Amazing Grace
内田梓